ストキャスティクスはKDJ指標とも呼ばれるオシレーター系指標の一つで、相場の買われ過ぎ、または売られ過ぎを判断する分析手法の一つです。
ストキャスティクスは、一定期間における相場の買われ過ぎ、または売られ過ぎを判断するオシレーター系指標です。分析にK、D、Jの3本の線を使うことからKDJ指標と呼ばれることもあり、実際インターネットで調べるとKDJ指標と書かれているページもあります。ストキャスティクス(またはKDJ指標)は先物市場での相場分析に用いられてきましたが、株式相場の短期間の動向を分析するために幅広く使われるようになりました。したがってストキャスティクスは先物と株式相場分析に用いられる最も一般的な分析手法と言えます。
ストキャスティクスは一定期間内の最高値、最安値、終値などの統計に基づいた分析手法であり、ファーストストキャスティクスとスローストキャスティクスの2つを用います。
ファーストストキャスティクスは%Kと%Dの2本の線を用います。%Kは分析対象期間の変動幅の中で直近の価格がその変動幅の中でどの位置にあるかを相対的に示しています。この相対的水準はパーセント(%)で示され、直近の価格が分析対象期間で最も高い場合に100%、最も低い場合は0%となります。%Dは%Kを単純移動平均化した数値となり、%K線と同様に%で示されます。
スローストキャスティクスは%DとSlow%Dの2本の線を使用します。このうち%Dはファーストストキャスティクスで利用したものと同一です。Slow%Dは%Dを移動平均化したものです。
ストキャスティクスの特徴
K、D、Jの3本線はそれぞれ価格変動の傾向を反映しているという点にあります。上記計算式には変動幅が考慮されているため、売りと買いの強さが反映されます。これらの線を分析することで買いサインや売りサインを見つけることもできます。一般的にSlow%Dが0から20%の範囲にある場合、売られ過ぎのシグナルとみなして、買いサインと判断することができます。
ストキャスティクスは、比較的感度が高く、迅速な応答性を有するため、短期的な傾向を分析する際には適しています。しかしながら、ボラティリティを考慮するため、出来高が少ない銘柄の分析には不向きであり、正確な判断ができないおそれがあります。
免責事項:この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBC または著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。