EBC研究所
要約
先週10日、米国株は下落した。好調な雇用統計を受けて、FRBが年内の利下げに慎重になるとの見方が強まっているためである。
先週10日、米国株は下落し、S&P500種株価指数は2025年の上昇分を帳消しにした。好調な雇用統計を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内の利下げに慎重になるとの見方が強まっているためである。
投資家は、物価下落と景気回復、そして緩やかな政策緩和という理想的なシナリオが実現できると確信している。しかし、トランプ大統領の2期目がどのような展開を見せるかについては懸念が残っている。
先物オプション市場は、10年国債利回りが短期的に5%まで上昇する可能性があることを示している。近年の利回り水準は株式にとって重荷となっており、株価がさらに下落する余地はまだある。
ブルームバーグがまとめたデータによると、米ハイテク株で構成されるマグニフィセント・セブンは今年、合計で18%の利益増加が見込まれ、2024年の予想である34%を下回ると予想されている。米国株が反発するためには、これらの企業以外の株価が上昇する必要がある。
収益の伸びが鈍化する中、モルガン・スタンレーはテクノロジー大手が2025年の株式市場を牽引する可能性が低いと見ている。バンク・オブ・アメリカ(BofA)も、これらの企業に対する成長期待がピークアウトに近づいていると警告した。
S&P500種株価指数の構成銘柄のうち、通信、テクノロジー、そしてこれまで注目されていなかったヘルスケアを含む3つのセクターは、第4四半期に2桁の増益を達成する見込みとなる。
ベンチマーク指数は12月20日に記録した安値である5815.8を下回り、弱気傾向が続いていることから、短期的には5.780を下回る可能性がある。反転するには、50SMAを上回る必要がある。
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