マーチンゲール法の基本からFXでの活用方法、メリット・デメリットを解説。初心者にも理解しやすい仕組みと注意点を押さえ、安全な取引のための知識を学べます。
マーチンゲール法とは、負けるたびに賭け金(取引ロット)を倍増させることで、一度の勝利で損失をすべて取り戻し、利益を得ることを目指す資金管理手法です。
マーチンゲール法は、カジノで使われる資金管理方法としてよく知られていますが、FXにおいても活用できるとして注目されているのです。
「FXでマーチンゲール法をどのように使うことができるのかを知りたい。」
「マーチンゲール自体は知っているけど、FXで有効な資金管理方法になりうるのか?」
マーチンゲール法と聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
結論として、マーチンゲール法は仕組みがシンプルで、初心者でも理解しやすい資金管理方法ですが、実はトレード経験者向けであるといえる側面もあります。
この記事では、マーチンゲール法の基本的な仕組みから、メリットやデメリット、FXで有効な資金管理方法になりうるのかなど、以下の8つの項目で解説します。
FXで使われるマーチンゲール法の意味とは?
マーチンゲール法を派生した2つの資金管理方法
FXでマーチンゲール法を使うメリットとは
FXでマーチンゲール法を使うデメリットとは
FXはマーチンゲールだけで勝てる可能性があるのか?
マーチンゲール法を有効に活用するためのポイント
信頼性が抜群の海外FX業者EBCでFXに挑戦する
まとめ
FXで使われるマーチンゲール法の意味とは?
マーチンゲール法とは、もともとはカジノの賭け方として使われた手法です。
ルールはシンプルで、負けたときに次の賭け金を倍にして賭け続け、勝った際に損失を取り戻すことを目指します。
FXにおいてもマーチンゲール法は資金管理の方法として使われ、基本的な仕組みは同じです。
最初のポジションが損切りとなった場合、次のポジションではロット数を倍にして、損失を回収できるまで取引を続けます。
たとえば、最初に1ロットで取引をして損切りとなった場合、その次の取引では2ロットのポジションを保有します。
その後も4ロット、8ロット、16ロットと利益確定ができるまでロット数を増やすことで、最終的に利益を残せるよう目指します。
マーチンゲール法を派生した2つの資金管理方法
マーチンゲール法の仕組みをもとに派生した資金管理方法として、以下の2つがあります。
ナンピンマーチン
パーレー法(逆マーチンゲール法)
ナンピンマーチン
ナンピンマーチンとは、マーチンゲール法とナンピンを組み合わせた資金管理方法です。
ナンピンとは、含み損が出ている際に、同じ方向でさらにポジションを追加する売買方法です。
ナンピンにマーチンゲール法のロット倍増の要素を取り入れることで、価格が反転した際により早く損益がプラスになるのです。
具体的には、最初に1ロットを買い、下落した場合に次のポジションで2ロット、さらに下落すると4ロットと倍々に増やしてナンピンをしていきます。
パーレー法(逆マーチンゲール法)
パーレー法とは、マーチンゲール法の逆の発想に基づいた資金管理手法で、別名「逆マーチンゲール法」とも呼ばれます。
パーレー法では、損失が出た場合には次のポジションを減らし、逆に勝った場合にロット数を倍に増やしていきます。
たとえば、最初に1ロットを取引して利益確定できた場合、次のポジションでは2ロット、さらに利益確定ができれば4ロットと増やしていきます。
一方、損切りとなった場合には1ロットに戻し、損失を最小限にとどめます。
パーレー法は負けたときの損失を最小限に抑えつつ、連勝した場合には利益を最大化できるのが特徴です。
FXでマーチンゲール法を使うメリットとは
FXでマーチンゲール法を使うメリットとして、以下の3点が挙げられます。
仕組みがシンプルで分かりやすい
最終的にトータルで利益を残せる可能性が高い
レンジ相場で有効に機能しやすい
仕組みがシンプルで分かりやすい
マーチンゲール法の大きなメリットの一つは、そのシンプルさにあります。
損切りとなった場合に次のポジションでロット数を2倍にするという単純な仕組みなので、初心者トレーダーでも理解しやすく、取引戦略に取り入れやすいのです。
また仕組みがシンプルであるゆえに、さまざまな取引手法や取引スタイルにも簡単に組み合わせることができます。
最終的にトータルで利益を残せる可能性が高い
マーチンゲール法を使うと、最終的に一度でも利益確定をできれば、これまでの損失をすべて取り戻すことができ、かつ利益も残せるという安心感があります。
実際にマーチンゲール法を使って、5,000円から取引を始めたケースの損益推移を以下にまとめました。(なおリスクリワードは1で想定しています。)
取引回数 | 取引金額 | 取引結果 | 合計損益 |
1回目 | 5,000円 | 損切り | -5,000円 |
2回目 | 1万円 | 損切り | -1万5,000円 |
3回目 | 2万円 | 損切り | -3万5,000円 |
4回目 | 4万円 | 利益確定 | 5,000円 |
通常の資金管理方法であれば、複数回の取引における損失を全て取り戻すためには、複数回トレードで利益確定をしなければならないのが一般的です。
一方マーチンゲール法であれば、最終的に一度でも利益確定をすると損失を全て取り戻せるので、勝率にあまりこだわらなくてもよくなります。
レンジ相場で有効に機能しやすい
マーチンゲール法は、レンジ相場のように価格が一定範囲内で上下する相場で特に強みを発揮します。
価格が一定の範囲内で変動するレンジ相場では、損切りをしなくても価格が元の位置に戻ることを待っていれば、いずれ損益がプラスに転じる可能性が高いです。
そこでマーチンゲール法を使ってポジションをナンピンをし続けると、取得単価を効率よく下げながら、最終的により大きな利益を狙えるようにもなるのです。
実際に、レンジ相場でマーチンゲール法を使う仕組みの自動売買プログラムも存在するほど、レンジ相場で有効に機能しやすい資金管理法であることは広く知られています。
FXでマーチンゲール法を使うデメリットとは
FXでマーチンゲール法を使うことにはメリットがあるものの、以下のようなデメリットがあることには注意が必要です。
マーチンゲール法は無限に続けられない
取引金額に対するリスクリワードが悪くなる
FX業者によっては禁止されていることがある
マーチンゲール法は無限に続けられない
マーチンゲール法は資金が無尽蔵にあれば最終的に損益がプラスになりますが、現実的には取引資金に限りがあることを忘れてはなりません。
たとえ最初は少額で始めた取引であったとしても、連敗が続くとロット数を倍々で増加しなければならないので、必要な資金も急激に膨れ上がります。
したがって、資金の限界が来てマーチンゲール法は無限に続けられず、全取引が損切りで終わってしまう可能性も十分にありえるのです。
取引金額に対するリスクリワードが悪くなる
マーチンゲール法では、取引回数が増えるごとに取引のリスクリワードが悪くなる点もデメリットとして挙げられます。
先程と同じシミュレーションを見てみると、4回目になると取引金額が4万円になるにもかかわらず、利益確定となっても合計損益は5,000円しかプラスになりません。
取引回数 | 取引金額 | 取引結果 | 合計損益 |
1回目 | 5,000円 | 損切り | -5,000円 |
2回目 | 1万円 | 損切り | -1万5,000円 |
3回目 | 2万円 | 損切り | -3万5,000円 |
4回目 | 4万円 | 利益確定 | 5,000円 |
取引回数がさらに増えると、取引金額も数倍に増えて損切りとなった場合のリスクが大きくなるにもかかわらず、合計損益は数倍になるわけではないのです。
このように取引を続けるほど、期待利益に対する損失リスクが不釣り合いに大きくなるため、効率的に資金を運用できているとは到底いえないのです。
FX業者によっては禁止されていることがある
マーチンゲール法は、一部のFX業者で禁止されているケースがあります。
禁止されている理由としては、マーチンゲール法が業者側のシステムリスクを増大させたり、ボーナスやクレジットを不正に利用される可能性が高まったりする点が挙げられます。
禁止されていることを知らずにマーチンゲール法を使うと、口座凍結や利益の取り消しのリスクがある点もデメリットの1つなのです。
FXはマーチンゲールだけで勝てる可能性があるのか?
マーチンゲール法は理論上、FXで勝てる可能性がある資金管理方法であることは理解していただけたかと思います。
FXでできる売買方法には「買い」と「売り」2つの選択肢しかないため、適当に取引をしたとしても理論上勝率が50%になります。
したがってマーチンゲール法を使って永遠に損切りとなる可能性は低いと考えられるので、いつかは利益確定ができて、損益合計がプラスになると考えることができるのです。
ただし、市場では予測不能なトレンドが続いたり、急激な相場変動が起こったりすることがあるので、理論では想定できない連敗が発生する可能性があります。
したがって取引資金が無限でない以上、マーチンゲール法はリスクが非常に高い資金管理方法なので、使用する場を考えなければなりません。
マーチンゲール法を有効に活用するためのポイント
マーチンゲール法を活用する際は、以下のポイントを意識するようにしましょう。
資金が無尽蔵にあることが前提の方法であることを認識する
なるべく少額から1度目の取引をスタートする
取引手法を確立しておく
相場の環境認識をしっかりと行う
資金が無尽蔵にあることが前提の方法であることを認識する
マーチンゲール法は、資金が無尽蔵にあることが前提の資金管理方法であることを忘れてはなりません。
取引資金が無尽蔵にあることなど個人トレーダーであれば通常あり得ない話なので、マーチンゲール法だけでは安定的に取引を続けられる可能性は低いと考えておきましょう。
したがって、次の見出しで紹介する方法と組み合わせるなどして、工夫してトレードで活用する必要があります。
なるべく少額から1度目の取引をスタートする
マーチンゲール法を活用する際には、初回の取引を少額から始めることが重要です。
少額からのスタートにすることで、連敗が続いた場合でも資金が枯渇して損切りで終わってしまうという最悪の状況を避けられる可能性を高められます。
リスクを最小限に抑えつつ、長く取引を継続するための目安としては、総資金の1%以下に最初の取引資金を設定するとよいでしょう。
またマーチンゲール法でエントリーする回数を決めておくことも1つの手です。
事前に何回エントリーをするかについてルールを作っておけば、マーチンゲール法によって資金を全て失ってしまう可能性はなくなります。
取引手法を確立しておく
マーチンゲール法に頼りすぎず、自身の取引手法をしっかりと確立しておくことが重要です。
マーチンゲール法は資金管理の一つの手段であり、全体のトレード戦略に組み込むことで効果を発揮します。
たとえば、テクニカル分析やチャートパターンを用いてエントリータイミングを慎重に判断することで、マーチンゲール法における連敗を減らし、リスクを抑えられるのです。
マーチンゲール法だけに依存するのではなく、相場分析を活用して勝率を高める努力は忘れないようにしましょう。
相場の環境認識をしっかりと行う
マーチンゲール法を効果的に活用するためには、相場の環境認識を徹底することが欠かせません。
たとえばマーチンゲール法は特にレンジ相場で機能しやすいので、価格が上下する範囲が明確な場面でのみ使うといったことも可能です。
また、順張り取引を意識し、相場の流れに沿ったエントリーを心掛けることも重要です。
買いと売りを同時に狙うのではなく、順張りの一方向に絞って取引を行うことが、マーチンゲール法のリスクを下げるために役立つでしょう。
信頼性が抜群の海外FX業者EBCでFXに挑戦する
EBCは、英国FCAライセンスやオーストラリアASICライセンスなど、世界トップレベルの金融ライセンスを保有している信頼性の高い海外FX業者です。
EBCでは、最大レバレッジ500倍やロスカット比率30%、低スプレッドを実現しているプロ向け口座など取引環境も整っています。
またロスカット比率も30%と低めなので、証拠金をフルに活用した取引だけでなく、低レバレッジを活かした取引手法も実践できます。
さらにFX通貨ペアだけでなく、コモディティや株価指数などさまざまな銘柄の取引に対応している点も魅力です。
ハイスペックな取引条件でFXに取り組みたい方は、EBCで取引を体験してみましょう。
まとめ
この記事では、マーチンゲール法ついて、仕組みからメリット・デメリット、FXで実際に有効に機能するのかに至るまで詳しく解説しました。
マーチンゲール法は、仕組みがシンプルで初心者でも理解しやすい資金管理方法です。
しかし効果的に使いこなすためには、相場の環境認識を徹底し、確立された取引手法を組み合わせることも必要になります。
したがって、実はマーチンゲール法はトレード経験者向けであるといえるのかもしれません。
もし初心者でリスクを抑えながらトレードを始めたい場合は、パーレー法(逆マーチンゲール法)のようなリスクの低い資金管理法で経験を積みながら、徐々に取引スキルを磨いていくと、より安定したトレードを目指すことができるでしょう。
※当記事は、日本国内在住の方は対象ではございません。また日本国外に在住している方へ向けた情報提供のみを目的としており、投資についてのアドバイスや助言は一切行っておりません。