10月3日、原油価格は小幅上昇した。投資家が中東の紛争激化の影響を、潤沢な世界市場に対して評価したためである。ブレント原油の上昇幅は、50日移動平均線で上値を抑えられている。
10月3日(木)の取引開始直後、原油価格は小幅ながら上昇した。潤沢な世界市場に対する中東の紛争激化の影響を投資家が評価したためである。
イスラエル軍は、イランが支援するイスラム教シーア派組織、ヒズボラを標的に、レバノン北部の国境を越えて地上侵攻を始めたことで、約1年にわたる戦争に新たな危険な局面を迎えた。
イランは1日、イスラエルに向けて180発以上のミサイルを発射。イスラエルとパレスチナの衝突はレバノンやさらに東部にまで波及している。
ただ、米原油在庫が予想外に増加したことから供給懸念が一部相殺された。米エネルギー情報局(EIA)が発表した統計によると、先週の原油在庫はアナリストの予想(130万バレル減)に対し、390万バレル増となった。
石油輸出国機構(OPEC)は、イスラエルがイランの施設を破壊した場合、イランの供給が完全に途絶えたとしても、それを補うだけの石油供給余力を有している。経済データが需要低迷を示唆している中、原油は前四半期に17%下落した。
中国の製造業活動は9月に5ヶ月連続の縮小を示し、サービス部門も急減速した。最新の景気刺激策を打ち出しても、今年の経済成長目標を達成するにはまだ課題がある。
ブレント原油の上昇幅は、50日移動平均線(SMA)で上値を抑えられており、もしこの移動平均線を上抜けできなければ、弱気バイアスはそのまま維持される。
免責事項:この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。