2月11日(火)、金価格は過去最高値付近で推移した。トランプ米大統領は米国に輸入されるすべての鉄鋼とアルミニウムに25%の関税を課すことを表明した。
2月11日(火)、トランプ米大統領は米国に輸入されるすべての鉄鋼とアルミニウムに25%の関税を課すことを表明したことを受け、金価格は過去最高値付近で推移した。ただし、オーストラリアについては追加関税の適用除外となるかもしれない。
バイデン元大統領は在任中、欧州連合(EU)、英国、日本が一定量の鉄鋼とアルミニウムを米国に無税で輸出できる協定を結んでいた。今回の関税の引き上げにより生産者価格が上昇する可能性がある。
トランプ大統領が中国とEUに追加関税を課さなかったため、米ドル指数は今年に入ってからほとんど変化していない。今回の方針を受けて、経済大国間の貿易戦争が再燃するリスクが高まった。
米商品先物取引委員会(CFTC)の最新データによると、投機筋が「強気」な米ドル取引に資金を投入し、先月はネット買いが10年ぶりの高水準に達した。アナリストは、この勢いは当分衰えないだろうとみている。
中国人民銀行(中央銀行)は追加関税による影響をヘッジするため、1月に3ヶ月連続で金準備を拡大したが、金価格の高騰により多くの中国消費者にとって金は高価なものとなっている。
上海金プレミアム(中国の金卸売価格とロンドンの専門市場の取引価格の差)は過去6ヶ月間の大部分でディスカウントに転じており、現物金への需要が弱いことを示している。一方、金ETFは記録的な高水準まで上昇した。
金は買われすぎの領域に入ったため、短期的には緩やかな下落が見込まれる。それでも、金は不安定な経済環境において2.900ドルを上回る水準を維持する可能性が高い。
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