EBC研究所
要約
1月20日(月)、オーストラリアドルはトランプ大統領の就任式を前に安定したが、下降トレンドが維持されており、2022年の安値を下回る恐れがある。
1月20日(月)、オーストラリアドルはトランプ大統領の就任式を前に安定した。バイデン政権は過去4年間、中国をけん制するために世界的な働きかけを行っており、デカップリングは今後さらに加速するだろう。
米国の証券清算・決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(DTCC)のデータによると、水曜日のオーストラリアドル対米ドルのオプション取引量は弱気派の増加により3週間ぶりの高水準に急上昇した。
オーストラリアドルは2022年の安値を下回る恐れがあるにもかかわらず、今後3ヶ月間の上昇に対する下落リスクをヘッジするためのプレミアムは、8月や10月の水準を大きく下回っている。
オーストラリアの消費者信頼感は、通貨安や利下げ時期の不透明感など、経済全般に対する懸念から、1月に小幅低下した。
12月の失業率は上昇したものの、職を探す人が増えたため、雇用者数は予想を上回った。賃金の伸びが鈍化しているため、労働市場はインフレ圧力の要因にはなっていない。
スワップ市場では、過去1年間安定した政策を維持してきたオーストラリア準備銀行(RBA)は、四半期インフレ報告や小売売上高を受け、2月18日に利下げを実施する確率が68%と予想されている。
オーストラリア・コモンウェルス銀行のストラテジストによると、トランプ大統領の政策変更が市場の期待を下回る場合、オーストラリアドルは0.6322ドルのレジスタンスを試す可能性が高い。下降トレンドが維持されているため、今後もさらなる逆風が吹く可能性がある。
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