EBC研究所
要約
原油価格は木曜日に下落し、米国の燃料在庫の大量増加により下落幅が拡大したが、OPEC+の供給が逼迫する懸念から下落幅は限定的となった。
原油価格は木曜日に下落し、前日からの下げ幅を拡大した。先週の米国の燃料在庫の大幅な増加が圧迫要因となったが、OPEC+による供給逼迫に対する懸念が下げを抑えた。
EIAによると、ガソリン在庫は先週630万バレル増加し、アナリスト予想の150万バレル増を大きく上回った。原油在庫は95万9000バレル減少し、アナリスト予想の18万4000バレル減を上回った。
ロイターの調査によると、OPECの原油生産量は2か月増加した後、12月に減少した。アラブ首長国連邦での油田メンテナンスが、ナイジェリアの生産量増加とグループ内の他の産油国の増加を相殺した。
原油価格は失望の年を経て2025年に向けて好調なスタートを切ったが、多くのアナリストは、中国の需要の停滞と非OPEC+諸国の生産増加により、今年は供給過剰になると警告し続けている。
WTIの即時スプレッドは3か月ぶりの高値から後退し、楽観論が薄れつつあることを示した。一方、サウジアラビアは今週初め、アジアの顧客に対する原油価格を値上げし、原油需要への信頼を示した。
トランプ大統領は月曜日、側近が重要な輸入品のみを対象とする関税計画を検討しているとのワシントン・ポスト紙の報道を否定し、将来の経済政策について企業リーダーの間で不確実性が高まった。
WTI原油は3か月間のレンジを突破したが、200SMA付近で勢いを失った。上昇トレンドラインを上回る水準を維持することが重要であり、さもなければ、さらに下落する可能性がある。
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