EBC研究所
要約
2024年、トルコリラは20%近く下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ幅の縮小を示唆したため、世界の中央銀行は通貨防衛に迫られた。
トルコリラは2024年年初以来下落し続け、20%近い下落幅を記録した。米連邦準備制度理事会(FRB)が今後の利下げペースを緩めることを示唆したことを受け、世界の中央銀行は木曜日に通貨防衛に奔走した。
トルコ中央銀行は先週、消費者需要の鈍化と通貨高を理由に、予想を上回る250ベーシスポイントの利下げを決定し、ほぼ2年ぶりに金利を引き下げた。
労働人口の3分の1以上が最低賃金で働いており、今年の49%の引き上げはインフレの上昇を引き起こし、金融当局が物価上昇を抑えることを困難にしている。
来年の最低賃金が30%引き上げられることも、中央銀行の積極的な金融緩和の動きを後押ししている、とアナリストは指摘した。
トルコはスタグフレーションに陥り、第2四半期と第3四半期のGDPはそれぞれ0.2%減少した。政策決定者が物価の安定を優先した場合、さらなる利上げは経済に大混乱をもたらす可能性が高い。
長期にわたる暴落の後、トルコリラの転換点を予測するのはさらに難しい。2018年初頭には1ドルあたり4リラであったが、現在は35.2リラとなっている。
RSI(相対力指数)が売られ過ぎ状態を示していることから、リラは50SMAを下回って取引されている。したがって、50SMA付近で下降トレンドに戻る前に、短期的に上昇する可能性がある。
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