EBC研究所
要約
9月24日、英ポンドはタカ派的なイングランド銀行により2年半ぶりの高値を維持したが、ストラテジストは政府予算が消費者のセンチメントに影響を与える可能性があると指摘。
9月24日(火)、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)がタカ派的な景気刺激策を打ち出す中、英ポンドは高値を維持した。それに対して、ストラテジストは政府予算が消費者のセンチメントに影響を与える可能性があると指摘した。
多くの投資家は、イギリス新政権が10月末に発表する最初の財政計画を待っている。スターマー首相は事前に、この政策が短期的には人々の重荷になると警告している。
先週、FRBの利下げに対し、BOEは金利を据え置いた。どちらの措置も予想されていたが、前者は大幅な利下げを選択し、後者は「緩やかな緩和」の必要性を強調した。
イギリスに主な懸念は、サービス・インフレと賃金上昇にある。今年8月までの消費者物価指数(CPI)は2.2%上昇したが、燃料価格の低下は航空運賃の上昇によって相殺され、ホテルやレストランの価格はより緩やかに上昇した。
先週における英ポンドの上昇には、長期的な傾向がある。アナリストは政治的安定性の向上、住宅政策の改革計画、欧州連合(EU)との関係強化などをプラス材料として挙げている。
有利な金利差は増税を含む財政予算によって影響を受ける可能性があるが、労働党は、低迷する経済成長の促進が最優先課題であると繰り返し強調している。
英ポンドは上昇トレンドを維持し、1.3500付近が上値抵抗線となる可能性がある。金曜日に発表される米個人消費支出(PCE)の前に、英ポンドが1.3400を突破することは難しいだろう。
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