EBC研究所
要約
木曜日の原油価格は、米国産原油の減少と中国の需要に対する懸念がリビアの供給途絶の影響を相殺し、安定を維持した。
米国の原油在庫が予想より減少し、中国の需要を巡る懸念が続いたことで、リビアからの供給途絶の影響が相殺され、木曜の原油価格はほぼ横ばいで推移した。
両先物は前営業日に1％以上下落した。データによると、先週の米国原油在庫は84万6000バレル減少したが、アナリストの230万バレル減少予想を下回った。
リビアでは、中央銀行の支配権をめぐる争いのさなか、多くの油田が生産を停止しており、あるコンサルティング会社は、数週間にわたり日量90万～100万バレルの生産中断が発生すると推定している。
ウォール街は来年の原油の見通しに悲観的になり始めており、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーは、供給が増加する可能性があるため原油市場は供給過剰になると見ている。
両行は現在、世界の指標であるブレント原油価格が2025年に1バレル平均80ドルを下回ると予想しており、ゴールドマンは修正後の予想を77ドルに引き下げた。一方、モルガン・スタンレーは先物が75ドルから78ドルの範囲になると見ている。
ゴールドマンは、特にOPECが戦略的に米国のシェール産業の成長をより強力に阻止したり、景気後退で石油需要が減少したりした場合、価格が短期的に大幅に下落する可能性があると述べた。
ブレント原油は50SMAを下回って弱気相場となり、直近の上昇は80ドル前後で終了している。抵抗が最も少ない経路は下向きで、76.4ドルに近づく可能性がある。
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