EBC研究所
要約
ロシアの燃料輸出禁止措置が供給懸念に火をつけ、原油価格は上昇した。 米連邦準備制度理事会（FRB）の強硬な発言や、サウジアラビアとロシアが減産を3カ月延長すると決定したことも、市場の不透明感を高めた。 米国の掘削リグ数は2022年2月以来の低水準に低下した。
ロシアが燃料の輸出を一時的に禁止したことで、投資家が供給逼迫の見通しに注目し、原油価格は上昇した。FRBが年内にもう1回の利上げを示唆したことで、両限月とも先週の3連騰を止めた。
国内市場を安定させるためのロシアの措置は、主要経済国が冬に向かっているときに行われた。サウジとロシアは今月初め、3ヶ月の減産延長で市場を驚かせた。
ベーカー・ヒューズ社の週報によると、米国では先週、石油掘削リグ数が8基減の507基となり、2022年2月以来の低水準となった。
ゴールドマン・サックスによると、中国の製造業は9月に拡大基調に転じると予想されている。また、中国はゴールデンウィークを控えており、ジェット燃料の需要が高まる可能性がある。
ヘッジファンドはWTIの強気ポジションを2022年2月以来の高水準に引き上げ、価格の急騰は1バレル100ドルの原油の可能性についての話を再燃させている。
しかしアナリストによると、90ドルを超える原油価格は持続可能ではなく、先週つけた11月の高値がテクニカルな抵抗になっているという。
ロシアからの追い風にもかかわらず、WTIは90ドル台を維持できなかった。
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