【簡単10ステップ】MT4におけるバックテストのやり方|欠かせない設定や結果の確認方法も解説

2025-02-15
要約

EAのバックテストに役立つのがMT4のストラテジーテスターです。MT4でバックテストを行うために必要な前準備から結果の確認方法に至るまで詳しく解説します。

自動売買プログラム(EA)や外部インジケーターを使いこなすためには、過去の相場でどれくらいのパフォーマンスを発揮できるかを確認する「バックテスト」が欠かせません。


そこで役に立つのがMT4の「ストラテジーテスター」という機能です。


ストラテジーテスターでは、自由に設定した条件下でEAやインジケーターのバックテストを行うことができます。


しかしストラテジーテスターには設定項目が多く、「どのように設定すれば正確なバックテストができるのか?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。


この記事では、MT4でバックテストを行うために必要な前準備から結果の確認方法に至るまで、以下の項目で詳しく解説します。


  • MT4でバックテストを行うために必要な準備

  • MT4におけるバックテストのやり方

  • MT4のバックテスト結果を確認する

  • MT4/MT5で取引をするなら信頼性抜群の海外FX業者EBC

  • まとめ


MT4におけるEAの使い方については、以下の記事もご覧ください。


≫MT4でEAを導入・設定する方法を解説!動かない場合の対処方法も紹介


MT4でバックテストを行うために必要な準備

MT4でバックテストを行う前には、以下の3つを事前に準備しておきましょう。


  • MT4アカウントの作成・ログイン

  • バックテストをするEAやインジケーターのファイル

  • ヒストリカルデータのインポート


MT4アカウントの作成・ログイン

MT4のバックテスト機能を使うためには、まずMT4アカウントを作成してログインをしておく必要があります。


バックテストをしたからといってリアルマネーを使った取引には関係しませんが、誤操作によるトラブルを防ぐためにもバックテスト専用の口座を用意しておくとよいでしょう。


またバックテストを本格的に行いたいという場合は、バックテスト専用のMT4を別途パソコン上へインストールしておくこともおすすめです。


バックテストをするEAやインジケーターのファイル

バックテストを行いたいEAやインジケーターのファイルを用意して、MT4へインストールします。


EAやインジケーターを提供サイトなどからダウンロード後、MT4の「データフォルダ」内にある「MQL4」フォルダにファイルをインストールします。

バックテストをするEAやインジケーターのファイル

EAはMQL4内の「Experts」フォルダ、インジケーターはMQL4内の「Indicators」フォルダにファイルをコピー&ペーストしましょう。


MT4へインストール後、MT4を再起動してナビゲーターウィンドウにEAやインジケ-ター名が反映されているかも確認しましょう。


MT4におけるEAやインジケーターのダウンロード方法については、以下の記事もご覧ください。


≫【完全版】MT4へのインジケーターの入れ方|外部インジケーターの追加方法や削除方法も徹底解説


ヒストリカルデータのインポート

MT4でバックテストを行うためには、過去の相場価格データである「ヒストリカルデータ」をMT4内にダウンロード(インポート)しなければなりません。


MT4にはデフォルトでヒストリカルデータが用意されているので、まずはそれを活用してみましょう。


画面上部から「ツール」→「オプション」→「チャート」へ進みます。


そして「ヒストリー内の最大バー数」と「チャートの最大バー数」項目に「9」を可能な限り入力後、「OK」をクリックしてMT4を再起動します。

ヒストリカルデータのインポート

次に、「ツール」→「ヒストリーセンター」と進み、データが欲しい銘柄と時間足を指定して、「ダウンロード」をクリックします。

データが欲しい銘柄と時間足を指定して

なお、 MT4で用意されているデータは精度が低く、バックテストの結果を正しく反映できない可能性があります。


バックテストに慣れてきたら、より精度の高いデータを別途ダウンロードして使うと良いでしょう。


MT4におけるバックテストのやり方

必要な準備ができたところで、以下の手順に沿って実際にバックテストを行っていきます。


  1. ストラテジーテスターを開く

  2. バックテストをするEAやインジケーターを選択する

  3. 通貨ペアと時間足を指定する

  4. モデルを設定する

  5. スプレッドを設定する

  6. バックテストを行う期間を指定する

  7. 最適化項目のチェックを外す

  8. ビジュアルモードを設定する

  9. バックテスト環境を設定する

  10. バックテストをスタートする


手順1:ストラテジーテスターを開く

MT4でバックテストを行うには、「ストラテジーテスター」という機能を使います。


MT4画面上部の虫眼鏡マークをクリックすると、画面下部にストラテジーテスターが表示されます。

「ストラテジーテスター」という機能を使う

ストラテジーテスターを表示後、各種設定を行っていきましょう。


手順2:バックテストをするEAやインジケーターを選択する

最も上部に表示されているタブより、バックテストをするEAやインジケーターを選択します。

バックテストをするEAやインジケーターを選択する

まずは左の項目です。EAを検証する場合は「エキスパートアドバイザ」、インジケーターを検証する場合は「インディケータ」を選択します。


そして右のタブで具体的にEAやインジケーターを指定します。


なお、検証したいEAやインジケーター名がリストから見つからない場合は、MT4にインストールができているか再度「データフォルダ」を確認しましょう。


今回は、「MACD Sample」というEA(エキスパートアドバイザ)でバックテストを行います。


手順3:通貨ペアと時間足を指定する

EAを選んだら、バックテストをする通貨ペアと時間足を設定します。

通貨ペアと時間足を指定する

「通貨ペア」と「期間」はともに、さきほどダウンロードしたヒストリカルデータのものを指定しましょう。


通貨ペアリストに銘柄名が見つからない場合は、気配値表示画面に銘柄を追加した後、MT4を再起動してください。


今回は、ドル円(USDJPY)の1時間足(H1)を指定します。


手順4:モデルを設定する

モデル項目とは、EAがどの価格情報をもとにエントリーや決済を判断するのかを決める項目であり、バックテストの精度とスピードに影響します。

モデルを設定する

ストラテジーテスターで指定できる3つの項目の概要は、以下の通りです。

モデル名 概要
全ティック ティックごとの細かい価格変動を再現しており、精度が高いがテストに時間がかかる
コントロールポイント 一つ下の時間足を使って、おおまかにバックテストをする
始値のみ 始値しか測定しないためテストをいち早く完了できるが、精度は低い

まずは、最もバックテストの精度を高められる「全ティック」を選択しておくと良いでしょう。


ただし、全ティックを選択するとバックテストに大きな処理が必要になるのでテスト完了まで時間がかかります。


バックテストの精度とスピードを両立したいという検証初期は「コントロールポイント」、何度もテストを回すために時間を重視する場合は「始値のみ」を選択しましょう。


今回は「全ティック」を指定します。


手順5:スプレッドを設定する

実際のトレード環境となるべく近い状況でバックテストを行うために、スプレッドを設定します。

スプレッドを設定する

デフォルトでは「現在値」が設定されていますが、この設定ではMT4における現時点のスプレッドが自動的に適用されるのでバックテストの結果がブレてしまう可能性があります。


バックテストの結果を安定させるためにも、普段お使いのFX業者が提示しているスプレッド値を指定しておきましょう。


今回は「5」(5pips)と指定します。


手順6:バックテストを行う期間を指定する

続いて、バックテストを行う期間を指定します。

バックテストを行う期間を指定する

「期間を指定」にチェックマークを入れると、バックテストを行う期間を自由に設定することができます。


短い期間を指定すると特定の市場環境にしか対応できない戦略になってしまう可能性があるので、なるべく長い期間でテストすることをおすすめします。


ただし、あまりにも長い期間を設定すると処理が重くなり時間もかかるので、なるべくテストを早く終わらせたいという場合は細かく期間を設定してもよいでしょう。


今回は2024年1月~2025年1月の1年間を指定します。


手順7:最適化項目のチェックを外す

ストラテジーテスターには、EAやインジケーターのパラメータを変更しながら、最も良い設定を自動で探せる「最適化」という機能があります。

最適化項目のチェックを外す

検証を始める際には最適化の機能はまだ必要がないので、最適化項目のチェックを外しましょう。


手順8:ビジュアルモードを設定する

「ビジュアルモード」を使うと、バックテストの進行中にチャートが動き、トレードの様子をリアルタイムで確認できます。

ビジュアルモードを設定する

トレードのエントリーや決済のタイミングを視覚的に確認したい場合は、ビジュアルモードにチェックをいれます。


ただし処理が重くなるため、大量のデータを使う場合やなるべく早くバックテストを完了したい場合はオフにしておきましょう。


今回はビジュアルモードを使いません。


手順9:バックテスト環境を設定する

今回はEAのバックテストを行うので、「エキスパート設定」からバックテスト環境に関する設定を行います。

バックテスト環境を設定する

特に大切なのは「初期証拠金」の項目です。初期証拠金項目では、EAをどれくらいの資金でテストするのかを設定することができます。


MT4口座とエキスパート設定の証拠金の通貨単位が異なると、円建て口座にもかかわらずドルで手数料が計算されていたという状況になるので揃えておきましょう。


今回はドル建てのMT4アカウントを使用するので、「USD」で口座単位を指定します。


また今回は最適化を行わないので、「遺伝的アルゴリズム」のチェックマークは外しておきましょう。


手順10:バックテストをスタートする

全ての設定が完了したら、ストラテジーテスター上で「スタート」をクリックします。

バックテストをスタートする

バックテストを行っている間は画面下部のバーが緑に変化していき、右端まで全て緑色になると完了です。


MT4のバックテスト結果を確認する

バックテスト結果は画面下部の「結果」タブ、「グラフ」タブ、「レポート」タブで確認することができます。


結果タブには、EAが行った取引の履歴が一つずつ表示されます。

結果タブには、EAが行った取引の履歴が一つずつ表示される

またグラフタブでは、EAの取引によって口座残高がどのように推移したかをグラフの形式で確認できます。


今回の場合は、450以上の取引を行った結果として残高が右肩下がりとなっているので、EAのロジックやパラメータを再調整しなければならないと判断できます。

450以上の取引を行った結果

そしてレポートタブでは、バックテストの結果について「勝率」や「総利益」、「総損失」などさまざまな項目でより詳細に分析ができます。

「勝率」や「総利益」、「総損失」などさまざまな項目

バックテスト初心者のうちにまずチェックしておきたい項目について、以下の表にまとめました。バックテストの結果が悪かった場合は、表を参考に見直してみましょう。

項目 概要
純益 総利益 - 総損失
プロフィットファクタ 総利益 ÷ 総損失
期待利得 純利益 ÷ 総取引回数
最大ドローダウン 最高値から残高がどれだけ減少したか

MT4/MT5で取引をするなら信頼性抜群の海外FX業者EBC

EBCファイナンシャル・グループ

EBCは、英国FCAライセンスやオーストラリアASICライセンスなど、世界トップレベルの金融ライセンスを保有している信頼性の高い海外FX業者です。


MT4/MT5に対応しているのはもちろんのこと、最大レバレッジ500倍やロスカット比率30%、業界最低水準のスプレッドを実現しているプロ向け口座など取引環境も整っています。


またデータ通信安定率や平均執行速度、1秒あたりの注文数など大口取引に重要となる取引環境の情報を公式HP上で明確に確認することができる点でも安心です。


さらにEBCでは、サイト上で取引に役立つMT4便利ツールやEAを提供しています。


プロが使うハイスペックな取引条件でFXに取り組みたい方は、EBCで取引を体験してみましょう。


まとめ

MT4でバックテストを行うための準備から実際のテスト方法、結果の確認までを詳しく解説しました。


バックテストは、特に自動売買をするのであれば欠かせないプロセスです。バックテストの結果が良くないのであれば、実際の取引ではまずうまくいかないと考えられます。


より良いロジックやパラメータを見つけ出すために時間がかかるかもしれませんが、根気強くテストをしておくと後々の運用の助けになります。


ストラテジーテスターでバックテストを行う方法を覚えた上で、より精度の高いトレードを目指していきましょう。


※当記事は、日本国内在住の方は対象ではございません。また日本国外に在住している方へ向けた情報提供のみを目的としており、投資についてのアドバイスや助言は一切行っておりません。


免責事項: この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。

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