インジケーターを活用することで、ダウ理論を活用する際の課題となる高値と安値の判断がしやすくなります。この記事では、ダウ理論の分析に役立つインジケーターについて、ZigZagやZigZagをもとに開発された外聞インジケーターなど解説します。
ダウ理論は、相場のトレンド分析に欠かせない理論として多くのFXトレーダーに活用されています。
しかし、トレンドを分析する際に重要となる「高値」と「安値」の判断がトレーダーの主観に左右される点がダウ理論を活用する際の課題です。
そこで役に立つのがダウ理論の分析を補助してくれるインジケーターなのです。
「ダウ理論の分析を補助してくれるインジケーターとは?」
「おすすめのインジケーターや無料で使えるインジケーターはあるのか?」
「ダウ理論の分析を補助してくれるインジケーター」と聞くと上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?
結論として、MT4/MT5にはZigZagやZigZagをもとに開発された外聞インジケーターなど、ダウ理論の分析を補助してくれるインジケーターがさまざまあります。
この記事では、ダウ理論の分析に役立つインジケーターについて、以下の7項目で詳しく解説します。
ダウ理論の基礎知識をおさらい
ダウ理論を活用した相場分析の弱点
ダウ理論のトレンド分析に役立つMT4/MT5インジケーター
ダウ理論と組み合わせると相性がいいインジケーター
MT4/MT5でダウ理論インジケーターを活用する際の注意点
MT4/MT5で取引をするなら信頼性抜群の海外FX業者EBC
まとめ
MT4のインジケーターについては、以下の記事もご覧ください。
ダウ理論の基礎知識をおさらい
ダウ理論とは、相場のトレンドを分析するために使われるチャート分析理論であり、アメリカの証券アナリストである「チャールズ・ダウ」によって提唱されました。
もともとは株式市場を対象としていた理論ですが、その汎用性の高さからFXやCFD取引など幅広く応用されています。
ダウ理論は、以下の6つの原則から成り立っています。
チャート上の価格にはあらゆる情報が盛り込まれている
トレンドには長期トレンド、中期トレンド、短期トレンドの3種類がある
トレンドは先行期、追随期、利食い期の3段階がある
複数銘柄間で相関性が高まった場合に本格的なトレンドが発生する
トレンドの発生時には出来高の増加も伴わなければならない
明確な転換シグナルが出るまでトレンドは継続する
6つの原則からも、ダウ理論ではトレンドを見極めることが重要視されていることが分かります。
中でも6つ目の「明確な転換シグナルが出るまでトレンドは継続する」という原則は、ダウ理論を使いこなすために必要となるので覚えておきましょう。
ダウ理論を使ったトレンド分析で重要なのが高値と安値
ダウ理論の6つの原則を活用する際の前提となるのが、ダウ理論におけるトレンドの定義です。
ダウ理論では、以下のようにトレンドが定義されています。
上昇トレンド:安値が切り上がり、かつ高値も更新している
下落トレンド:高値が切り下がり、かつ安値も更新している
たとえば、以下画像の左半分のように安値が切り上がり、かつ高値も更新している状態が上昇トレンドです。
そして、6つ目の原則にもある通り、この上昇トレンドは明確なトレンド転換シグナルが出るまで継続し続けます。
その後、押し安値が前回の安値を切り下げたので、これが転換シグナルとなりダウ理論上ではトレンドは終了したと判断できます。
つまりダウ理論でトレンドを見極める際に重要なのは、相場価格の高値と安値なのです。
ダウ理論を活用した相場分析の弱点
ダウ理論のトレンド分析で重要となる高値と安値の定義が曖昧であることが、ダウ理論を活用した相場分析の弱点です。
一般的には、以下のように目立った高値(黄色)や安値(白)に水平線などで目印を付けてダウ理論におけるトレンドが成立しているかを確認します。
しかし実際にチャート分析をしてみると、どの押し目や戻りを安値・高値としたらいいのか迷ってしまう場合も多々あるのです。
たとえば、さきほどのチャートでは、安値として定義できる押し目が複数あり、チャートの形成途中では正しく安値を見極めることが難しいことが分かります。
そこで役に立つのが、ダウ理論を補助してくれるインジケーターです。
たとえばZigZagというインジケーターを使うと、高値と安値を自動的にラインで結んでくれるのでトレンドが継続しているかを一目で判断できるようになります。
ダウ理論のトレンド分析に役立つMT4/MT5インジケーター
MT4/MT5においてダウ理論のトレンド分析に役立つインジケーターとして、以下の5つを解説します。
MT4/MT5に標準搭載されている「ZigZag」
ZigZagをさらに便利に使える「keys_ZigZag_Dow」
マルチタイムフレーム分析が楽になる「MZZ9 button
高値と安値の予測に役立つ「road_map_v01」
サブウィンドウにZigZagを表示「mtf_zigzag_separate_nmc」
今回解説するインジケーターの中には、MT4/MT5には標準で搭載されていない外部インジケーターも含まれています。
外部インジケーターの入れ方については、以下の記事を参考にしてください。
【完全版】MT4へのインジケーターの入れ方|外部インジケーターの追加方法や削除方法も徹底解説
MT4/MT5に標準搭載されている「ZigZag」
ZigZagは、MT4/MT5に標準搭載されているインジケーターです。
MT4/MT5のZigZagでは、一定期間(設定期間)において高値や安値が更新されると、自動的にラインで結ばれます。
チャートにZigZagを適用してみると、目立った高値が安値がその名の通りジグザグに結ばれ、価格の切り上がりや切り下がりが一目で把握できることが分かります。
ZigZagはデフォルト設定で使えるので、とりあえず手軽に使えるインジケーターを探しているという方は使ってみるとよいでしょう。
ZigZagついては、以下の記事を参考にしてください。
ZigZagをさらに便利に使える「keys_ZigZag_Dow」
keys_ZigZag_Dowは、ZigZagをもとに開発されたインジケーターであり、MT4/MT5ともに対応しています。
通常のZigZagと異なるのが、トレンド更新の起点となった安値に水平線を引いてくれる点です。
keys_ZigZag_Dowで引かれる水平線を下回ったり、上回ったりしたタイミングがトレンド転換となるので、トレンドが継続しているかを把握しやすいのが特徴です。
また価格ラベルや価格更新の起点となった足には矢印が表示されたり、矢印が発生した際に通知してくれたりする機能もあります。
ZigZagをさらに便利に使いたいという方は、keys_ZigZag_Dowを使ってみると良いでしょう。
マルチタイムフレーム分析が楽になる「MZZ9 button」
MZZ9 buttonは、さまざまな時間軸のZigZagを同時に表示できるMT4専用のインジケーターです。
ダウ理論の原則にもある通り、トレンドには長期トレンド、中期トレンド、短期トレンドの3種類があります。
MZZ9 buttonを使うと短期足に上位足のZigZagを表示することができるので、3種類のトレンドを意識した取引をしやすくなります。
マルチタイムフレーム分析の手間を省きたいというトレーダーは、MZZ9 buttonを使ってみると良いでしょう。
高値と安値の予測に役立つ「road_map_v01」
road_map_v01は、ZigZag上にフィボナッチも表示してくれるMT4専用のインジケーターです。
最新のZigZagの高値と安値に対してフィボナッチリトレースメントが引かれるので、次の高値や安値を予測しやすくなります。
またエリオット波動のカウントも描画されているので、ダウ理論とエリオット波動を組み合わせてトレード戦略を立てているトレーダーに向いています。
しかし表示される情報が多いので、チャートをシンプルに確認したい方には向いていないかもしれません。
サブウィンドウにZigZagを表示「mtf_zigzag_separate_nmc」
mtf_zigzag_separate_nmcは、サブウィンドウにZigZagを表示できるMT4専用のインジケーターです。
チャート上にZigZagが表示されないので、ローソク足の細かな動きを確認しやすくなります。
また表示しているチャートとは異なる時間足のZigZagを表示することもできるので、マルチタイムフレーム分析も手軽になります。
ローソク足を重視して相場分析を行っているトレーダーは、mtf_zigzag_separate_nmcを使ってみると良いでしょう。
ダウ理論と組み合わせると相性がいいインジケーター
ZigZag以外にもダウ理論と組み合わせると相性がいいインジケーターがMT4/MT5には搭載されています。
ダウ理論と組み合わせると相性がいいインジケーターの例は以下の通りです。
移動平均線
RSI
移動平均線
移動平均線はトレンドの方向を把握するために使うことができます。
移動平均線で確認できたトレンド方向を参考に、ダウ理論が定義通りトレンドを形成しているか確認することでトレンド分析の精度をより高められます。
また移動平均線はサポートやレジスタンスとしても機能するので、次の押し安値や戻り高値の目安を予測するためにも使うことができます。
RSI
RSIは、ダウ理論におけるトレンド転換を予測するために使うことができます。
ダウ理論においてトレンドが継続していたとしても、RSIが買われすぎや売られ過ぎの水準に達していれば、そろそろトレンドが転換する可能性が高いと予測ができます。
一方で、トレンドが伸びきったように見えてもRSIでは買われすぎや売られ過ぎの水準に達していないのであれば、トレンドはさらに継続する可能性が高いと判断できます。
MT4/MT5でダウ理論インジケーターを活用する際の注意点
MT4/MT5でダウ理論インジケーターを活用する際は、以下の2点に注意しましょう。
売買シグナルをいち早く確認できるわけではない
レンジ相場では機能しづらい
売買シグナルをいち早く確認できるわけではない
ダウ理論では、安値や高値が決まることで始めてトレンドの成立を確認することができるので、売買シグナルをいち早く確認できるわけではありません。
したがって押し安値や戻り高値をピンポイントで捉えてエントリーをするためには、価格の動向を予測できる力がある程度必要になります。
しかしだからと言ってダウ理論がトレードで使えないわけではありません。
安値や高値の確定を確認して、そこを損切り位置としてエントリーをすることでリスク管理がしやすくなります。
レンジ相場では機能しづらい
ダウ理論はトレンド相場を想定した相場分析理論なので、レンジ相場ではだましが発生しやすいです。
たとえばレンジ相場でZigZagを適用したとしても、その高値安値をエントリーの基準として使うことはできません。
ダウ理論インジケーターを活用する際は、トレンドが発生しているのかどうかをまず確認することを忘れないようにしましょう。
MT4/MT5で取引をするなら信頼性抜群の海外FX業者EBC
EBCは、英国FCAライセンスやオーストラリアASICライセンスなど、世界トップレベルの金融ライセンスを保有している信頼性の高い海外FX業者です。
MT4/MT5に対応しているのはもちろんのこと、最大レバレッジ500倍やロスカット比率30%、低スプレッドを実現しているプロ向け口座など取引環境も整っています。
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まとめ
本記事では、ダウ理論の基礎から、トレンド分析を補助するMT4/MT5対応のインジケーター、そしてその活用方法までを詳しく解説しました。
高値と安値の判断が難しいというダウ理論の課題を補完できるのが、ZigZagやZigZagをもとに開発された外部インジケーターです。
インジケーターを活用する際の注意点も押さえて、より精度の高いトレンド分析を目指しましょう。
※当記事は、日本国内在住の方は対象ではございません。また日本国外に在住している方へ向けた情報提供のみを目的としており、投資についてのアドバイスや助言は一切行っておりません。