EBC研究所
要約
12月20日(金)、原油価格は安定した値動きであったものの、この1週間では下落に転じる。米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)の利下げへの慎重姿勢が世界経済への懸念を強めたためである。
12月20日(金)、原油価格は安定し、週間では下落に転じる。米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)は今週初め、さらなる金融緩和に慎重な姿勢を示し、世界経済への懸念が高まったためである。
経済活動の軟化により、来年の原油需要の伸びはさらに鈍化する可能性が高い。ブレント原油先物価格は今年に入って5%以上下落しており、2年連続の年間下落となっている。
中国石油化工経済発展研究院(SINOPEC)は、トランプ次期大統領のもと、貿易戦争が再び勃発し、イランの原油輸出に混乱が生じる可能性から、中国のエネルギー部門は2025年に不透明な状況に直面するだろうと述べた。
同社はまた、電気自動車への移行やLNGを燃料とするトラックの台頭や、燃料需要の減速から、中国の石油消費量は2027年にピークを迎えると予想している。
供給増と需要減の想定に基づき、来年の原油市場は供給過剰になると広く予想されている。ロイターの調査によると、ブレント原油の平均価格は2025年に1バレルあたり73ドル前後になると予想されている。
米エネルギー情報局(EIA)によると、12月13日までの週に米国の原油在庫は4週連続で減少した。しかし、その減少幅は93万4.000バレルと、アナリスト予想の160万バレルの減少を下回った。
ブレント原油は再び50SMAを割り込み、待ち望まれていたレンジブレイクアウトはまだ実現していない。下降ウェッジパターンは、74ドルのレジスタンスを上回る上昇を示唆している。
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